大山雪中登山2022

今年の冬は異常に寒く感じませんか? 

気象庁によると、1月の平均気温で今年は、暖冬だった2021年に比べ3.4℃も低いそうです。打ち続くコロナ禍が余計に寒さを募らせるのかもしれません。

そんな中、先月に続く降雪のあった三連休の大山に「雪中登山」に出かけて参りましたので、その様子を、多めの写真でご報告いたします。

早朝6時過ぎに麓を出発した我ら3名の(高齢)雪中登山隊は、6時半過ぎにはコマ参道沿いの某駐車場に到着しました。

折しも始発の路線バスで到着した少数の雪山愛好の登山者の皆様と一緒に、雪中登山のスタートです。

コマ参道から大山を見上げますが、ガスっていて降雪の具合が今一判然としません。

まだ7時前でどのお店も目覚めていないようです。

ケーブルカーの始発にはまだ2時間もあり、当然ながら女坂を徒歩で登ります。

男坂との分岐の八意思兼社(追分社)を超えると雪が現れ始め、紅葉橋の手間で一期に増えました。

大山寺の正面階段に着きました。

紅葉のトンネルも今朝は雪化粧を纏い、また違った趣を感じさせてくれます。

早朝なのでご本尊「不動明王」へのご参拝もお預けです。

雪道に足を取られ標準タイムより多い約1時間もかかって、標高700メートルの下社に到着しました。

ルーメソの茶店も吹き溜まりの雪に閉ざされています。

普段、自らの煩悩を数えながら昇る108段の正面階段も、雪に覆われて僅かに踏み跡がついているだけで、中々珍しい光景です。

午前8時阿夫利神社下社の鳥居をくぐります。

ここからは山頂の様子も良く分かります。

原生林の枝についた雪が朝日に煌めいて、まるで雪国のようです。

下社境内はケーブルカーの始発前のため除雪もままならず、あちこちに吹き溜まりが見られます。

ミシュラン2つ星の眺望も今朝は厚い雲海に遮られて見えません。

道中安全を大神様に祈願した後、いよいよ登拝門をくぐり本坂に突入しました。お馴染みの急な階段も僅かなトレースしかついておらず、雪の中を慎重に歩を進めます。

普段より長い1時間ほどかかってようやく16丁目に到着です。

さすがに蓑毛越し方面から合流する「かごや道」には未だトレースがついていません。

20丁目「富士見台」に到着しました。

いつもは「富士見えん台」の場合が多いのですが、今日は雲海を突き抜けたくっきりとした姿が眺められ、登山者からは思わず感嘆の声が上がりました。

山頂直下27丁目の「鋼の鳥居」まで来ました。

ここには昔、山火事の延焼から山頂本社を守るため、防火帯として山腹を一周するお中道が設けられていましたが、関東大震災の崩落で現在は歩けません。

登山開始から3時間、新雪に足を取られながらようやく山頂に到着しました。

山頂での積雪は伊勢原側の東向きで約30㎝もあり、大山でもなかなかの積雪量です。

御神木「雨降りの木」も雪の衣装を纏って一段と凛々しい立ち姿です。

更に眼下には見事な雲海越しの街並みが拡がり、苦労して登頂した登山者への格別なご褒美です。

現在山頂は整備工事の真最中で、登山者の皆さんは見晴台への起点部のベンチで休みます。

最後に冬季閉鎖中のトイレから北側を廻って下山の途につきましたが、日の当たらない裏側は50㎝を超える積雪で、ラッセル状態で進まざるを得ませんでした。

新宿からわずか1時間とチョットで一面の銀世界へ触れることが出来ます。都内から一番近い冬山で、プチ雪山体験や雪遊びはいかがでしょうか。

 今回は2月11日金曜日の様子をリポートしましたが、その後14日月曜日未明に再び降雪があり更に積雪が増したようで、伊勢原駅から見ても大山は真っ白です。

この時期大山へお越しになる際は、防寒・防水の備えと軽アイゼンやロングスパッツ、雪用ストック等の冬山装備もお忘れなくお持ちください。体力に合わせた無理のない計画でお楽しみ下さい。