【局長通信】神奈川県ユニークベニュー体験会開催

2022年2月1日

皆様は「ユニークベニュー」という言葉はご存知でしょうか? 

意味は「歴史的建造物等で会議やレセプションを開催することで、特別感や地域特性を演出できる会場」となります。これはMICEと呼ばれる国際会議を売り込む際の誘致のツールとして世界各国で活用されています。

ご存知の通り、県内には横浜みなとみらい地区に「パシフィコ横浜」という、国内トップクラスの国際会議場があり、その「ユニークベニュー」として、鎌倉の寺社仏閣や横浜の老舗ホテルなどが県から指定を受けています。この県央地区でも、我が大山阿夫利神社を始めとしていくつかの施設が指定を受けており、今回はコロナ禍のため、その体験ツアーの映像撮影のガイドとして同行して参りましたのでリポートします。

 このツアーはパシフィコ横浜さんが主催し、モデルとして観光を学ぶ学生が参加され、感染症対策を徹底した少人数で、まず鶴巻温泉の老舗「陣屋旅館」からユニークベニュー体験ツアーはスタートしました。

横浜市内からバスで到着した一行は、まず『おにぎり体験』からスタートしました。

外国人を対象としたツアーなので、日本の誇るファーストフードおにぎりを自らの手で制作します。

徹底した感染症対策の上、総料理長が吟味した高級な食材を使い、完成品が自らの昼食となるので皆さん真剣ににぎりました。

おにぎり体験の後は女将さんを先頭に館内見学です。

今年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の一人和田義盛の別邸後に建てられた老舗旅館は、森のような広大な敷地に古民家を移築した建物も点在し、明治天皇謁見の間や将棋や囲碁の名勝負の舞台となって来たその歴史も外国人には喜ばれそうです。

鶴巻温泉を出発した一行は、車中で次第に大きくなる大山の秀麗な姿を眺めながら一路大山を目指します。

良弁滝前で下車し、揃いの白い行衣をまとい、納め太刀を担いだら「令和の大山詣り」がスタートです。

とうふ坂からコマ参道を上がり大山ケーブル駅まで急ぎます。

久しぶりのガイドにマスクも加わって息が苦しく、いつもの調子が上がりません。それでも大山寺でご本尊「鉄製不動明王」に祈りを捧げ、ようやく阿夫利神社下社に到着。

そのまま「茶寮石尊」に収まり、ちょっと曇天でしたが絶景を眺めつつ持参のお手製おにぎりと名物大山豆腐の湯豆腐に舌鼓を打ち、デザートに水まんじゅうまでいただき、ようやく人心地をつきました。

昼食後下社拝殿に登壇し担いできた木太刀を納め、目黒権禰宜による正式参拝を挙行いただき、大山詣りの解説や江戸時代に奉納された本物の巨大な納め太刀を見学したりして、無事「令和版大山詣り」を済ませました。

大山を後にした一行は山麓を辿って夕刻が迫る中、本日の最後のユニークベニュー、厚木市七沢にある『黄金井酒造』を訪ねました。

さすがこの地で大山から恵まれる豊かな水を原料に創業以来200年の齢を重ねてきたる老舗蔵元で、歴史の重みを感じさせる構内を廻りました。見学の最後に今年仕込んだ純米酒に、ご用意いただいたツアー特製のラベルを自ら貼る体験を行いました。

簡単そうですが真っ直ぐきれいに貼るにはコツがあり皆さん苦労されていました。完成したボトルはそのまま特製のお土産となり、体験ツアーの最後に相応しい格好の記念品となりました。